金融分野のRPA導入時に増え続けるPCをどうするか

金融分野のRPA導入時に増え続けるPCをどうするか

自動化できる余地が多い金融業界の事務業務

人口減少、少子高齢化が進み、あらゆる業界・業種で業務の効率化が求められています。もちろん金融業界もその例外ではありません。さらに、長期に渡る低金利環境が金融機関の収益に大きな影響を与えており、一段と経営・業務の効率化が必要とされています。
一方、振替処理業務、口座開設業務、利用者とのメールのやりとりなど、金融業界においてはノンコア業務とされるこれら業務が、実際には多くの人的リソースや時間を必要としています。これらの業務は多分に定型的であり、自動化がし易い分野でもあります。

今後も利用者ニーズに合った金融サービスを持続していくためには、自身の体力に合ったコストの下、適切なITシステムを整備・活用して、これら業務の自動化を進め、最適化をすることが必須と言えるでしょう。

RPAの導入で業務効率化を推進

定型業務の自動化のキーとなるのがRPA(Robotic Process Automation)です。RPAの特長は、キーボードやマウスなどを使ったPCの定型操作を人に代わって行うことができる点にあります。例えば、表計算ソフトのセルの内容をコピーして、業務システムの決められた入力ボックスにペーストするといったことをあらかじめ設定してしまえば、何百、何千回でも黙々と自動で処理してくれます。

このような単調な業務を長時間にわたって人が行うと、集中力の低下などからミス、いわゆるヒューマンエラーが発生することがありますが、RPAではそのようなことは起こりません。また、既存のシステムのユーザーインターフェースを変更することなく自動化できるのも大きなメリットです。

このような定型業務をRPAにまかせることで、業務効率化を図り、そこから開放された人はより創造性の高い業務に集中させることで、業務生産性を向上させることが期待できます。

実際、大手銀行では2016、17年頃からRPAの導入が進み、多くの銀行で定型業務の自動化により、大幅な工数削減に成功しています。

RPAの実行環境をどこに用意するか

このように大幅な業務効率化が期待できるRPAですが、その導入の一つの障壁となるのが、実行環境の準備です。基本的に人の操作をRPAに肩代わりさせるので、RPAで自動化する業務ごとにPCを用意する必要があります。

RPAが担う業務が増えれば増えるほどPCが増えるので、RPA化を進めるとRPA用のPCがオフィススペースを占有していってしまいます。もちろん、RPAが業務を担うといっても、人は別の業務を行うわけですから、必ずしも人員やPCの数が減るわけではありません。結果的には、既存のPCを使っている限り、場所の問題が出てきてしまいます。

高集約のリモートPCアレイで省スペースRPA環境を

このような課題を解決する方法はいくつかありますが、その一つとしてスペースや性能、コストのバランスが取れたハードウェアインフラがあります。それがコンパクトな筐体に多数のPCを高密度に集約したリモートPCアレイです。

リモートPCアレイはラックマウントの筐体に、複数のカートリッジ化されたPCを搭載、それぞれのPCカートリッジは1台のPCとして使うことが可能です。
例えば、アセンテックのリモートPCアレイ100は、1Uの筐体に20台のCorei3 CPU搭載PCカートリッジを集約。それぞれのPCカートリッジには8GBのメモリと128GBのSSDが搭載されており、RPAを安定して稼働させることが可能です。

PCカートリッジは物理PCなので、高価で複雑な仮想化基盤を構築する必要はなく、これまでのPCと同様の運用が可能です。従って、VDIなどと比較して導入コストを抑えられます。
また、リモートアクセスにも対応していますので、RDPを使ったリモートデスクトップ環境としても使うことができ、テレワーク対応などにも活用できます。

このように、コストに優れ、RPA導入に最適なのがリモートPCアレイです。RPAによる業務効率化を実現する基盤として、RPAとセットで検討してみてはいかがでしょうか。
RPA実行環境をリモートPCアレイで構築

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